正月映画
タイトルは「正月映画」ですが正月映画として公開されてるものは一本も観てません。最近観た映画の備忘録。前回は11月までの分だったのですが、今回は12月分を飛ばして1月分。なにゆえ12月分を飛ばしたかというと、一本も観てないから、ではなく、実際にはほとんど再見ながら30本近く観たんですが、すべて仕事用だったので割愛したのです。何の仕事なのかはまだ書けません。いや、一部情報出てるから書いていいのかもしれないが(俺の名前で検索しても出ませんが)、一応まだ書かないでおきます。近日報告いたします。
モロッコへの道
随分前にBSから録画していたもので鑑賞。ボブ・ホープとビング・クロスビーの「珍道中」シリーズの3作目。なのにタイトルに「珍道中」と入っていないのは、本作が日本初公開でシリーズ扱いされてなかったからだと思われる。「ピンクパンサー」シリーズ一作目の邦題が『ピンクの豹』になってるみたいなもんでしょう。この『モロッコへの道』、確かちょっと前の週刊文春で小林信彦が絶賛しており、その文中でダン・エイクロイドとチェビー・チェイスの『スパイ・ライク・アス』が珍道中シリーズへのオマージュ作品と知り、同作にボブ・ホープがクレジットでは「!」マーク付きでワンシーンだけゲスト出演してる理由も理解。と、このようにコメディ映画史的なものを踏まえると非常に重要な映画なのかもしれないけど、そういうのを度外視して観ると、ほのぼのしててそれなりに面白いけど古めかしいそのうち忘れちゃう一本だな、という印象でした。個人的にはメル・ブルックスとかウディ・アレンとかモンティ・パイソン以降のコメディでないと物足りないかもしれぬ。もしかしたらボブ・ホープが共和党シンパであると過去に聞いたことが目を曇らせていまいち本作を支持できないのかもしれないが。
キサラギ
高校時代の先輩宅での鍋を囲む新年会に呼ばれ、そこに同期女子が持ってきていたDVDで鑑賞。絶賛と大したことないという両極端な感想に二分されてる印象があり、こういう場合はあまり期待しないで観るのが無難と気楽に観たら結構面白い。いかにも小劇場演劇的な、その場に偶然居合わせた人たち全員が何らかの事情に絡んでくるありえない展開をきちんとうまいことまとめた映画、という印象でした。全て解決してからのいいこと言って泣かせようとする見せ方はいかにも映画以外の企業が金出してる最近の日本映画って感じですが。
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ライムライト
新文芸坐のチャップリン特集最終日で鑑賞。チャップリン映画は『殺人狂時代』までしか観てなかったので晩年の代表作にもかかわらず初見。いかにも老いたチャップリン自身がネタだと誰が観てもわかるようなシンプルな、でもチャップリンだからこその真正面からの映画でした。でも不満もなくはなく、バスター・キートンとの共演部分、全然キートンに花を持たせるような演出がなされてないのね。それはもうびっくりするほどに。ほんと単にゲスト出演してるだけであり、チャップリンとキートンがコンビで舞台に立つということで期待するようなことにまるで応えられてない。チャップリンってほんとにワンマンな人なんだな、と改めて思いました。まあチャップリン映画だからそれでいいんだろうけど。
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チャーリー・チャップリン ライフ・アンド・アート
『ライムライト』と同時上映のドキュメンタリー。2003年製作なので、ジョニー・デップとか最近の人も話してるのはいいんですが、大雑把に全体像を見渡すような入門編であるとともに、ロリコンとしてのチャップリン像を純潔を愛した男としてのチャップリン像に書き換えようと必死、といった感じでした。伝記映画『チャーリー』もそうだけど、一番ぐっとくる場面が結局『キッド』のクライマックスが(再現ではなく)そのまんま挿入された部分なので、だったら『キッド』を観る方がいいじゃないか、とか思ってしまった。
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グーグーだって猫である
ギンレイホールで鑑賞。大島弓子の作品はこの映画の原作に限らず何一つ読んでいないのであくまでこの映画に限っての感想ですが、犬童一心、『メゾン・ド・ヒミコ』は物凄く面白かったのにこちらはいまいち。猫はともかく吉祥寺に愛着がないわけではないつもりなんだが(高校の最寄駅が吉祥寺だった)、だからといってこの映画をアリとするかというと、ところどころ挿入される妙なゲストの妙な場面にどうにも乗れません。特にすれ違いざまにグワシと叫ぶ楳図かずお先生。楳図先生は好きだけどあの場面は全くわからん。あと個人的に、小泉今日子は映画女優としてはあんまりいいとは思いません。過去に観たいくつかの出演作品を思い出してもそう思う。
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転々
しかし同じく小泉今日子が出演している同時上映のこちらは面白かった。といいつつ、三木聡は映画数本観たけどどちらかというとテレビの『時効警察』の方が好み。なぜかといえば、『時効警察』はコメディに徹してるのだが、映画となると少々いい話にまとめるにあたり、そのいい話部分を台詞(&ナレーション)で説明しまくってる印象が強かったから。『亀は意外と速く泳ぐ』なんか露骨にそうだったから。が、今回はもうちょっとそういう部分が控え目で良い感じです。
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08:12 午後 映画 | 固定リンク | コメント (6) | トラックバック (0)
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コメント
珍道中シリーズに関しては小林信彦のコラムシリーズ(確か『コラムの逆襲』だったかな?90〜2000年代にかけての2冊のどちらか)に記述がありましたね。
珍道中シリーズの全タイトル中、どれが日本未公開だとかテレビでの放送の有無とか。タイトルが違う理由みたいのも書かれていたようないなかったような…まぁ本を見掛けたら確認してみてちょ。
と言いながらも、全くの思い違いだったりして。その時は許してちょ。
投稿: ランディ | 2009/01/11 0:18:09
情報ありがとうございます。
小林信彦のコメディ関連コラムはそのうちきちんとまとめて読みたいんですが、しかしこの人、「その当時をリアルタイムで知らない世代には何を言っても伝わらないから書かない」みたいな言い回しをするときがたまにあり、そこんところが微妙に気に入りません。
しょうがねえだろ、俺生まれてなかったりするんだし!
きー!
投稿: 元 | 2009/01/12 8:21:11
確かに「当時をリアルタイムで知らない世代…」ってのは良く出てきますね。
「知らない世代は語るな」みたいなのもあったりします。
氏のコラムは、人物や演芸に関しての豊富な知識を入れながらも簡潔で良いな〜と思うのだが、エンタテインメントの黄金時代は既に過ぎ去っていて、自分はその黄金時代を知っているといった自負が強く出過ぎている気がします。
投稿: ランディ | 2009/01/13 1:29:14
そうなのよね、それさえなければ資料的にも内容的にも素晴らしいんだけど。
まあそうやって資料的価値を認めながらも、その後のコメディを観て育った結果として、『モロッコの道』はいまいち、みたいな感想を書いてしまう若い世代もいたりするから、わざわざ書いても無意味、とか思ってしまうのかもしれないけど。
投稿: 元 | 2009/01/13 17:00:30
ちょいと図書館に寄りましたのでチェックしたところ、珍道中シリーズに関する記述があったのは『コラムは誘う』でした。
で、「モロッコへの道」日本初公開時に、原題が‘ROAD TO〜’なので直訳しただけだとのこと。
計6作も続いて、珍道中シリーズなんて名が付くとは予想出来ないですからね。
因みに、元さんが読んだ記事では「スパイ・ライク・アス」が「モロッコ〜」へオマージュを捧げた作品と書かれていたとのことですが、『コラムは誘う』では「モロッコ〜」が元ネタの作品として「イシュタール」の名が挙がってました。
投稿: ランディ | 2009/01/14 18:31:42
『イシュタール』は観てないんですが、豪華キャストなのに全然ダメなコメディとして名高い映画ですね。
と思ってallcinemaでデータを確認したら、「三人のドタバタ珍道中が一片のおかしさも伴わずに小ぢんまりと繰り広げられる。三人のフィルモグラフィの汚点」などと解説文に書かれてました。
三人ってのはウォーレン・ベイティ、ダスティン・ホフマン 、イザベル・アジャーニのことですね。
あえて観てみるというのも一興。
投稿: 元 | 2009/01/14 18:44:22