最近観た映画9~11月
最近三ヶ月の間に観た映画の感想まとめ。仕事関連で観た映画(先日刊行された別冊宝島『ホラー映画の世紀』およびその他諸々)は除いてます。観てから時間経ってるのもあるからかなりあっさりめ、のつもり。
・ダークナイト
これ一本の感想だけで記事一本書けるぐらい素晴らしい、と観たときには思ったが、上に書いたように観てから時間経ってるので簡単に。本気で世直しを考えるんなら「テロに屈しない」とかかっこつけてんじゃねえぞ、むしろ汚名を着るぐらい覚悟しとけ、というような内容を、ハリウッドの大作映画でしかもコミックヒーローものでありながら劇場公開バージョンで差し替えられることなくやりきったことに感動。そういうことを除いても純粋に娯楽映画として凄まじく面白い。
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・放浪記
新文芸坐の成瀬巳喜男特集で鑑賞。泥臭い映画だが、丹念に丁寧に作られてて見ごたえ十分。森光子主演の舞台版はでんぐり返しが有名ですが、高峰秀子はそこまで野暮ったいことはしません。
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・浮雲
『放浪記』と二本立て。15年ぐらいかそれ以上前に銀座の並木座で観た、と思いこんでたんだが、全く何一つ覚えてる場面がなかったので、観たという記憶が間違っていたのか寝てたのか。しかしこんなに面白い映画をまるっきり覚えてないのもおかしな話です。森雅之は実にろくでもない男だが、今の世の中もっとひどいのが日常レベルでごろごろしてるよね。と鑑賞時にTwitterに書いてた。『放浪記』『浮雲』で何十年も遅ればせながら高峰秀子の魅力に気づき、この翌日に新文芸坐で自伝『わたしの渡世日記』を購入、読んでさらにファンになりました。


・山の音
成瀬巳喜男特集二日目。これまた駄目男とそれに翻弄される女のお話。気分的にまるで救いがありません。面白いけど。
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・めし
『山の音』と二本立て。先の三本よりはずっとはるかに救われる。でもいかにもスター然とした風貌の原節子に貧乏長屋の奥さん役は似合わないと思う。
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・プレデター
DVDで鑑賞。公開当時はまるで『コマンド―』の続編のような紹介をされてたような漠然とした記憶があり(全く続編ではないんだけど)、しかしその『コマンドー』自体をちっとも面白く感じておらず、同時にマッチョ嫌いなのもあって、公開から20年以上を経ての初見。やっぱりマッチョ映画であるのは間違いないが、マッチョ映画であることに『コマンドー』よりも作り手が自覚的で、きちんとそこんとこ楽しめるようにはなってました。アクション映画だけどSF映画だし。偏見もっててすまん。無自覚マッチョが嫌いなだけだな、きっと。中学生の頃に観てたら結構好きな映画だったかも。
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・僕らのミライへ逆回転
打ち合わせ帰りにシネマライズ渋谷で鑑賞。磁気を帯びてビデオテープの中身が全部消えちゃったレンタルビデオ屋が、手作りで有名映画をリメイクしてレンタルしたら大好評、というバカバカしいアイデアが物凄く素晴らしいんだが、1:我が街への複雑な想い、2:映画作りの楽しさ、この二つの要素が軸になるはずなのに、それをうまいこと盛り上げるようなディテールやエピソードの絡ませ方が足りないと思います。エンディングはある程度予測できるとはいえ物凄く素晴らしく恥ずかしながら少々泣いてしまったのだが(映画館が空いてたので問題なし)。同じミシェル・ゴンドリー監督の『エターナル・サンシャイン』がすんごい良かっただけに残念。

・雁の寺
新文芸坐の川島雄三特集初日鑑賞。川島作品はこれまで『幕末太陽傳』と『縞の背広の親分衆』しか観ておらず、重いモノを軽い喜劇として描く監督、みたいな印象があったんだが、『雁の寺』はかなり重厚な雰囲気の文芸映画でした。若尾文子のくたびれた感じのエロさがたまらん。
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・貸間あり
『雁の寺』と二本立て。こちらは『幕末太陽傳』をよりいっそうどたばたコメディにしたかのような映画だった。いろんな下宿人たちのそれぞれの騒動が最終的にひとつにまとまるような喜劇かと思ってたら最後までバラバラのまんまだが、そもそもひとつにまとまっていくような映画を撮ろうという気がないんだと思います。そのバラバラさ加減がむしろ潔いというか。ところでラスト、フランキー堺が逃げて逃げてそれっきりというのは、もしかしたら『幕末太陽傳』でできなかったラスト構想のリベンジではなかろうか。確か『幕末太陽傳』では当初、川島雄三はフランキー堺が時代劇の世界から逃げ出し映画を撮影してるスタッフの間からも逃げ出し街へ逃げていく、というようなエンディングを考えてた、とどっかで読んだような記憶があるので。『貸間あり』のエンディングもそこまでやってないけど。
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↑自分の顔が写り込んでしまった。
・グラマ島の誘惑
川島雄三特集二日目。初日の二本に比べると落ちるが、「重いモノを軽い喜劇として描く」という点では完璧。だいたい主人公の森繁とフランキーのコンビが宮様(でもバカ)という時点で過激だなあ、と思います。
・青べか物語
『グラマ島の誘惑』と二本立て。活気はあるけど金はない工業地帯へ足を踏み入れたルポライターの見聞録、みたいな人情喜劇。この感じは黒澤明の『どですかでん』っぽいなあと思ったら原作者が同じ山本周五郎だった。山本周五郎は『椿三十郎』の原作短編「日日平安」ぐらいしか読んでないので時代小説の作家というイメージがあったんだが、下町(というと語弊があるかもしれんが)の人々の生活というテーマも一本あったということでしょうか。調べずに書いてます。

↑昨日の反省を踏まえて顔を隠してみた。
・スパイダーマン3
DVD鑑賞。『スパイダーマン2』が前作でのもやもやを全て吹き飛ばす爽快感溢れる内容で、もうこれで完結でいいじゃないかと思ってたがゆえに観そびれてたんだが、『3』では『2』のあの最後を受けた上での問題定義をきちんと丁寧に描いていて、しかも別のある部分にもちゃんと決着をつけてて、これはこれで素晴らしい。クライマックスのあの展開は燃えます。レストランと新聞社の場面があまりにもコメディ色が強すぎる気はするが、あれもあれで楽しいし。それにしても原作では初代ヒロインのグウェン・ステーシー、MJ以上に可愛くないですね。
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05:43 午後 映画 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
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