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2007年9月24日 (月)

瀧の白糸

 仕事。終えて夕飯ついでに近所のツタヤで春日武彦・平山夢明『「狂い」の構造』、小野俊太郎『モスラの精神史』を購入。飯食いながら『「狂い」の構造』をパラパラ。ファンには「全然違う」とか言われそうだが、なんとなく平山夢明が村崎百郎とイメージ被る。

 帰宅後、昨日途中まで観ていた『瀧の白糸』続き。溝口健二の現存する数少ないサイレント時代の一作。お話自体は昔ながらのメロドラマって感じなんだが(原作は泉鏡花。読んでない)、演出というかカメラワークがなんともモダン。サイレント映画ってあんまり本数観てないんだけど、例えばチャップリンの映画なんかに比べて遥かに構図やカット割りが凝ってるように思う。まあサイレント映画の時代も結構長いので比較対象に大きな時代の隔たりがあるかもしれんのだが。悲劇でありながらところどころ挿入されるユーモアも今の時代でも通用しそうな感じ。なお、今回観たビデオ版は音楽演奏と松田春翠の活弁付き。映画自体は活弁がなくても映像と字幕で内容が理解でき、活弁もセリフはいろいろ付け加えながらもエピソード自体を脚色したりせず、それは映画自体に対する弁士の礼儀だろうと思ってたのだが(サイレント時代の映画が弁士なしで上映されることを前提として字幕入りで作っていたのかどうかは不勉強のため知らない)、しかししかし、なんとこのビデオ版活弁ではエンディングで作中映像や字幕では全く説明されない主人公二人のその後を語るのである。もしかしたら泉鏡花の原作がそういう結末を迎えるのかもしれないが、だとしても溝口自身は作中でそこまで描いておらず、活弁があるとないとでサイレント映画の印象は変わるのは当然とはいえこれでは変わり過ぎな気がします。なんで最後だけここまで突然語り過ぎるのかしら。まあいいけど。

 夜中、本日返却日だった『瀧の白糸』を抱えてレンタル店へ。自転車で行くつもりでいたのだが家を出たら雨が降っていて、歩くとちょっと遠いけど今の自転車は傘をさしながらだとかなり危なそうなので仕方なく歩く。が、歩いてたら深夜一時の閉店にギリギリ間に合いそうになく、途中からかなり重くなった体を揺さぶりながら少々走りどうにか間に合う。せっかくだから何か借りて帰ろうと思うがすでに閉店テーマ曲『蛍の光』が流れていたため退店。また歩く。

 レンタル店からの帰り道、ビデオ販売専門店(主力商品はアダルト)に入ると主力商品ではないため投げ売りされてる映画の中古ビデオコーナーに第三エロチカの川村毅監督作品『ラスト・フランケンシュタイン』を発見。値段は100円。税込みでも105円。どう考えてもレンタル代より安いのでついつい購入。いつ観るかわからないけど。第三エロチカといえば高校時代に観た『ボディ・ウォーズ』という作品が印象的。『ボディ・ウォーズ』は一般の劇場での公演ではなく千葉方面の廃工場だかでの公演で、貯水池だか川だか運河だかをはさみ、あちらが舞台、こちらが客席、役者が水に飛び込む演出もある作品でした。この『ボディ・ウォーズ』に魅了されたため次に渋谷のパルコ劇場だかで上演された『帝国エイズの逆襲』ってのを観に行ったら少々微妙で、さらにその後だったと思うけど下北沢の本多劇場で観た『ボディ・ウォーズ2』が一作目の『ボディ・ウォーズ』に比べてどーんとスケールダウンしててがっかりしちゃって以後第三エロチカに足を運ばなくなった、ということも思い出した。とはいえ俺が『ボディ・ウォーズ』を観るずっと前から小演劇界で評価されてる劇団だったので、たまたま観た作品に恵まれなかったか、あるいは俺が観る目がなかっただけという可能性も十分あるんだけど。そんなわけで『ラスト・フランケンシュタイン』、買った以上はそのうち観ます。
Talking Silents 1「瀧の白糸」「東京行進曲」

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