アンコール・ワット、アンコール・トム
昨日の体調の悪さからして、もしかして今日は観光そのものが無理なのではないかと思っていたのだが、朝起きたら全快。トイレで用足したところまだちょっと粘性は残るものの(うんこの話ばかりですいません)かなりの快便に戻ってる。とはいえ、当初考えていたレンタサイクルでまわる、というのはまだちょっと心配だし、仮に自転車で行っても見物中どこに置いておけばいいのかわかんなくてちょっと心配なので、レンタサイクルは断念。かといってもうモトバイチャーターするのも嫌なので、今日はもう片道だけバイクを使い、あとは移動の度にその場でその都度拾うことにする。ほとんどの観光客が帰りの分まで含めてバイクを雇っていてこのような方法では拾えないのではないかという心配もちょっとだけあるが、まあゼロってことはないでしょう。自転車駐輪場については心配するがこちらについては心配あまりせず、まず朝食。宿のレストランのは油っぽいものが多く、下手なものを食べてまた具合が悪くなってもいやなので、昨日インド料理を食べたときに正面にあって気になってたブルーパンプキンというパン屋へ。これなら胃が少々重苦しい朝も大丈夫です。クロワッサンとチョコパン、あと妙に水っぽいフレッシュオレンジジュース。宿へ戻って出かける準備して外出。オールドマーケットにたむろするバイクの運ちゃんに声をかけ出発。
入口前についたところですでに暑くて喉渇いたので、アンコール・ワットの目の前に大量に出てる屋台へ行き水。するとそこで働く女の子たちに取り囲まれ、あれも買わないかこれも買わないかドライバーのためのドリンクはどうだフィルムは足りてるかと営業。でも水だけでOKです。中でも最も積極的に営業してくる子が帰りもここで買ってと言ってくるので約束してあげたところ(営業がしつこいのは嫌いなのだが、この店はいらないというとあっさり引き下がってくれたので大丈夫)、名前を聞かれたので教えると、その子がなぜか「マイ・ネーム・イズ・ゲン」と自分を指して言う。ゲンは俺の名前なんだが何を言ってるのかと思ったら、自分もゲンという名前なんだ、とのこと。実際にはゲムとかジェムとかそんな名前のようにも聞こえるが、カンボジアでゲンが女性名なのかどうかわからず、互いに発音がよくわからないので同じ名前のようにも思えます。ひとまず彼女に手を振ってアンコール・ワットへ。
昨日も一昨日も遠目から見てたんだが、中へ入るのは本日が初。昨日見た遺跡もどれも面白かったとはいえ、これだけ離れた場所から見て迫力を感じさせる遺跡はありません。東メボンがロケーション的にいいと書いたが、アンコール・ワットに比べたら目ではない。今の時代であればCADソフトとか使って作る前からどれくらい離れたところからどう見えるかをシミュレーションすることは簡単だと思うが、この時代の建造物でよくまあここまで遠くから見ても凄さがわかる設計をしたものである。見せ方の演出がとにかく圧倒されます。なんてことを考えつつ、濠にかかる橋を渡って近づく。

しかしすぐ内部と思いきや、手前の回廊みたいなところから中にさらにまた橋が。なかなか近づきません。

ようやくたどり着き、周囲から順番に見て行こうと、まず一番外側の第一回廊からまわる。ここの見ものはレリーフです。マハーバーラタ、えらく細かく丁寧、凄い迫力。角をまがってスルヤバルマン二世の行軍、ん? なんかマハーバーラタに比べてやや物足りない。ついでにいえば、各レリーフ、左から右へ進むにしたがってだんだん作りがいまいちになっていくような気がする。同じモチーフのものをずっと見てるから飽きちゃうってこと? それとも本当に下手になっていってるのか? 乳海攪拌も左のアシュラチームは凄く面白く感じるのだが、右の神様チームがちょっといまいちに感じる。とはいえ、このあたりはどれもかなり凄いのは間違いないんですけどね。しかしさらに進んでいくと16世紀になってから彫られたというところへとたどり着くのだが、このあたりが先ほどまで見てきたものに比べるとあからさまに下手なのである。さっきのはもしかしたら同じ作品をずーっと見ていて飽きちゃったからかもしれない、という可能性もあったわけだが、こちらのは最初から明らかにいまいちなのである。なぜ時代が後になって、つまりより技術が進んでるはずのものが下手になってしまうのでしょうか。こっち側からまわってれば後半が凄くなっていく楽しみがあったのに、ちょっと失敗。これから行く人は正面から入って左からまわるといいです。でも右からまわっても、最終的にラーマーヤナが待ち構えてるので最後はまた凄いんだけど。

続いて中回廊を経由して日本人の森本右近太夫が残したとされる落書きを見るが、これはなんかほんとに落書きって感じで全然よくありませんでした。
でもっていよいよ中央部へと向かう第二回廊、第三回廊。中央祠堂を目にしつつ、じわじわとまわりながら近づき、ついに中央へとのぼる。階段が非常に危なっかしいのだが、南側には手すりがついてるので安心です。手すりに気付かず正面(西)から子供を抱えてのぼってるおじさんがいたのだが、これはほんとに危険である。ところで上にのぼったところ、かなり高くてかなり怖い。もしかして高所恐怖症なのではないかと。ジェットコースターになぜ乗れるかというと体が固定されてるからです。固定されてない高いところは怖い。ほんとの高所恐怖症の人は固定されてても怖いのかもしれんが。なので常に柱などで身体を固定しながら周囲を見る。でもあれね、遠目で見るとアンコール・ワットって実にいいんだけど、中に入っちゃうとかえってその巨大さが見えない灯台下暗しな状態になっちゃうので、あんまり実感わかない。第一回廊のレリーフを見るためだけでも入る意味はあるけど。とはいえ中央部からアンコール・ワットへの入口方面を眺めると、その遠さに実感がわいてきますが。でも中央部は修復中だったので少し右寄り左寄りからじゃないとみづらかったのですが。

中央へと至るまではあえて自分をじらすこともあって周囲からじわじわと随分時間をかけていたのだが(およそ2時間かけました)、出るときは真ん中から一本道でひょいひょいとあっという間(およそ10分)。あまりに早すぎるので振り返って別れを惜しみつつ外へ。

出て喉が渇いたので、さきほどの屋台へ。すると約束を果たしたためか金づるがやってきたためか俺と同名(多分)の女の子にたいそう喜ばれます。でもスプライトしか買わず、1ドルというので5000リエル札を出して1000リエルお釣りを要求したらふてくされられた。おつりの1000リエルを自分用のこづかいにもらおうと考えていたらしい。子供ですね。でもお釣りはきちんともらう。これからアンコール・トムに行くのだがバイクかトゥクトゥクはどっかいるかと聞くと私の友達のドライバーを紹介するから着いてきてと機嫌よくなる。やはり移動手段はその場その場で手配できることも判明しました。手間賃も要求されずにトゥクトゥクドライバーを紹介してくれたのでそれに乗ってアンコール・トムへ。

トム内部へ入り、そのまま中央のバイヨンへ到着。わずか10数年前まではこの辺りも地雷が埋まっていて観光できなかったらしいのよね。平和っていいものですね。トゥクトゥクを降りてバイヨン見物。ここもまた周囲にレリーフがびっしりで凄い。しかしレリーフの部分がアンコール・ワットと違って屋根がなくむき出しで、太陽光が思いっきりあたって肉体的に大変。結果どうしてもじっくり見られず急ぎ足になってしまう。でも一応端折らずに一通り見てから内部へ。

中では屋根のある通路もあり、観光客相手にお供えしなさい、そんでもってお布施置いていきなさい、っておばちゃんがいて、お金が必要なことはわかりながらもあえてお供えしてお布施置いてったりして中央へ。いよいよバイヨンのあの顔の数々を間近で見ます。が、実はこの顔、もっとでかいものだとばっかり思ってたのよね。思ってたほどの大きさではなかった。『機動警察パトレイバー2 the Movie』の冒頭のがあまりにもでっかく描かれていたように記憶してるからそう思っちゃってたのではないでしょうか。あとで見直してみましょう。

バイヨン見物を終え、屋台で一休み。続いてバプーオンへ向かう。しかしここ、大規模な修復の真っ最中のため内部へは入れず、外から修復してる様子を見物。物凄い崩れ具合でした。しかも修復作業してる人たちが今にも崩れ落ちそうなところの上に座って休憩してたりしてはらはらする。

続いてはピミアナカス。いわゆるピラミッド型寺院。てっぺんに地元の男子がたむろしており、のぼった観光客を勝手にガイドしようとするので拒否。俺のあとからのぼってきた白人観光客も勝手にガイドされて、されるままにしてたらガイド代を要求されてちょっともめてました。こういうのはどこでも同じだね。ちなみにこの寺院も上り下りがかなり危険な感じで一箇所手すりがついてるのだが、手すりに気付かず別の階段から自力でのぼってきた人がいて手すりのことをジェスチャーで教えてあげたらがっかりしていた。善意は人を傷つけることもある。

降りて北へ向かうと小さな祠のような門のような建造物があり、中を通って向こうへと通じているようだったのでせっかくだからここをくぐろうとしたら中で犬が寝そべって涼んでて、目があって凄まれそうになったので退散。俺の負け。門の横を通って北へ。
ひとけの少ない林を抜けるとひっそりとプリヤパリライが。あんまり人気もないらしく、近くに売店があったけどほぼやる気もなさそう。でもこれくらいひっそりしてる遺跡もなかなか味わい深い感じです。内部もかなり崩れかけててちょっとこわかったけど。

ライ王のテラスへ。ここはテラス上にあがると暑いばっかりでレリーフも見えないので、地上におりてテラスの影になるところを歩きながら見物するのがいいです。続く象のテラスも同様。

向かい側に並ぶ12の塔と南クリヤン、北クリヤン、プリヤピトゥへ。こっちはかなりひっそりしていて、もしかしてまだその辺に地雷埋まってたりして、なんて妄想が脳内に浮かんで怖くなる。

しかしやはりアンコール・ワットとバイヨンを見た後だと、もう他のはいいかなって気にもなってしまいますね。もっと遺跡そのものについて詳しかったりすれば別だろうけど。ということで本日の見物は以上。全快したとはいえ結構疲れたし。アンコール・ワットとアンコール・トムほぼ全部、二日かけて見るつもりが一日で済んでしまいました。トゥクトゥク拾って遠目で各遺跡を見ながら宿へ戻る。

昨日は下手したらこのまま死んでしまうのではないか、死なないまでもアンコール・ワットを見られずバンコクに戻って入院、なんてことも考えていたのだが、体調戻ってよかった。アンコール・ワットも見られて良かった。やはりアンコール・ワットは別格です。みなさんもなるべく若いうちに是非一度行くべきです。年とってからでもいいけど体力的にきつい。この時期だからきつかっただけかもしれないが。宿に戻ってまだ明るいので町歩き。ついでに食事。ぶらぶらしてるうちに夜になる。
11:59 午後 旅行, 日記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
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